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法人向けコラム~チームで信頼を築く、1on1のコツ

2025.11.28

この記事の要約

・1on1は「評価の場」ではなく、「安心して本音を話せる場」に変えることで、チームの信頼が育つ。
・スタンスのポイントは「問題を直す」よりも「相手を理解する」こと。部下7:上司3の割合で、事実→感情→希望の順に聴く。
・短いレクチャーと練習の場を組み合わせることで、1on1の質は現場でも十分に高められる。アルナレでは、そのための法人向けプログラムも提供している。

――「評価の時間」から「安心して話せる時間」へ――

「1on1をしているのに、本音を聞けている気がしない」
「こちらばかり話してしまって、結局“面談”になってしまう」

そんなモヤモヤを抱えているマネジャー・リーダーの方は少なくありません。
特に、働く女性の相談に多く向き合ってきたコーチング・エトワールでも、「1on1がうまく機能していない」「やっているのに手応えがない」というご相談をよく伺います。

1on1を「成果管理の時間」から、信頼と安心感を育てる時間に変えたとき、チームの空気は少しずつ、しかし確実に変わっていきます。

今回は、チームで信頼を築くための、1on1のコツをお伝えします。


なぜ、1on1で信頼が育たないのか?

まずは、1on1がうまく機能しにくい理由を整理してみましょう。

1. 評価・指導モードのまま入ってしまう

忙しい日々の中では、どうしても

  • 「最近どう?」
  • 「このプロジェクトは順調?」

といった、仕事の進捗確認モードのまま話を進めてしまいがちです。

部下からすると、

「ここで本音を言ったら、評価が下がるかも」
「できていないことは、あまり言わない方がいいかも」

という警戒心が働き、当たりさわりのない会話になってしまいます。


2. 沈黙が怖くて、上司が話しすぎる

沈黙が続くと、つい

  • 補足説明をたくさんしてしまう
  • 自分の経験談を長く話してしまう
  • 「こうした方がいいよ」とアドバイスを重ねてしまう

ことがあります。

この状態では、1on1が「相談の場」というより**「講義の時間」**になり、部下が自分の気持ちや考えを整理する機会が少なくなってしまいます。


3. 感情よりも「正しさ」を優先してしまう

困りごとを聞いている途中で、

  • 「それはあなたがもっと○○すれば解決するよ」
  • 「その考え方はよくないから、こう直した方がいい」

といった形で、“正しさ”で上書きしてしまうことがあります。

悪気はなくても、相手からすると、

「分かってもらえなかった」
「ちゃんと話す前に、結論を出されてしまった」

と感じやすく、信頼よりも「距離」が生まれてしまいます。


信頼を育てる1on1の「基本スタンス」

信頼を育てる1on1には、特別なテクニックよりも、まずは**スタンス(在り方)**が大切です。

1. 「問題を直す」のではなく、「相手を理解する」

1on1は「問題修正の場」ではなく、「この人が、今どんな世界を生きているのか」を理解する時間と捉えてみてください。

  • 何にやりがいを感じているのか
  • 何に疲れやストレスを感じているのか
  • どんな未来を望んでいるのか

といったことを、一緒に言葉にしていくことで、信頼は自然と育っていきます。

コーチング・エトワールのセッションでも、**「正しい答えを出すこと」より、「自分の気持ちを安心して言葉にできたこと」**が、その後の行動変化につながっていく場面を、何度も見てきました。


2. 70%は「聴く」に使う

1on1の時間配分は、部下:上司 = 7:3 を目安にしてみましょう。

  • 上司が7割話している → 「説明」「評価」「アドバイス」の時間
  • 部下が7割話している → 「整理」「気づき」「自分で決める」時間

になります。

完璧なアドバイスよりも、「ここでは安心して話せる」という経験そのものが、信頼の土台になります。


今日からできる、1on1の具体的なコツ

ここからは、現場で取り入れやすいコツを、いくつかご紹介します。

① 始める前にひと言そえる

1on1の冒頭で、こんな一言を加えてみてください。

  • 「今日は評価の話ではなく、今の状況を一緒に整理する時間にしたいと思っています」
  • 「うまく言葉になっていなくても大丈夫なので、モヤモヤしていることも含めて話してもらえるとうれしいです」

これだけで、相手は「ここでは本音を話してもいいのかもしれない」と感じやすくなります。


② 質問は「事実」→「感情」→「希望」の順で

話を深めていくときは、次の流れを意識してみてください。

  • 1. 事実をたずねる

    • 「最近の仕事で、印象に残っている出来事はありますか?」
    • 「この1〜2週間で、一番エネルギーを使った仕事はどれでしたか?」

    2.感情をたずねる