コーチングの効果とは?変化に合わせて柔軟に考え直す力を育てる
一度決めたことは、最後までやり通した方がいい。
目標を立てたのだから、途中で変えてはいけない。
そう考えて、状況が変わっているのに、最初に決めた方法を続けようとしてしまうことはありませんか。
もちろん、簡単に諦めずに続けることが必要な場面もあります。
けれど、人生では、自分の努力だけではどうにもならない変化も起こります。
仕事の状況が変わる。
家族との関係や役割が変わる。
体力や、使える時間が変わる。
以前は大切だったことに、今はそれほど心が向かなくなる。
特に40代、50代は、これまで積み重ねてきたものがある一方で、仕事、家族、自分自身のこれからを見直す機会も増えていく時期です。
そんなときに必要なのは、何があっても最初の計画を守り続けることではありません。
自分が本当に大切にしたいものは残しながら、状況に合わせて方法を考え直せること。
これは、コーチングによって育てていくことのできる力の一つです。
今回は、コーチングの効果という視点から、「柔軟に考え直す力」についてお伝えします。
こんな人へ
一度決めたことを途中で変えるのが苦手な方へ。
「こうすると決めたのだから」と、無理をして続けてしまう方へ。
予定どおりに進まないと、自分が失敗したように感じる方へ。
仕事や家庭の状況が変わり、これまでのやり方が合わなくなってきた方へ。
頑張ることはできるけれど、もう少し軽やかに物事を進められるようになりたい方に届けます。
今日持ち帰れること
まず、柔軟になれないのは、性格が頑固だからとは限らないと分かります。
次に、「変えてはいけないもの」と「変えてもよいもの」を分けて考えられるようになります。
そして最後に、状況が変わったときに、自分に合う方法へ整え直す3つの考え方をご紹介します。
柔軟に考えられないのは、性格だけの問題ではない
予定が崩れたり、相手が思っていたように動いてくれなかったり、仕事の状況が変わったりしたとき、私たちは思った以上に「最初の予定」に引っ張られることがあります。
「最初に決めたのだから、このままやらなければ」と感じる人もいれば、途中で変えることを「逃げ」のように感じる人もいるでしょう。
さらに、状況そのものを見直すより先に、「私がもう少し頑張れば何とかなる」と自分の努力で埋めようとしてしまうこともあります。
こうした反応を見て、
「私は頭が固いのかもしれない」
「もっと柔軟な人にならなければ」
と思う方もいるでしょう。
けれど、これは必ずしも性格だけの問題ではありません。
これまでの経験の中で、
「一度決めたことはやり遂げる」
「人に迷惑をかけない」
「途中で変更するのはよくない」
といった考え方を大切にしてきた結果かもしれません。
むしろ、責任感があり、物事をきちんと進めてきた人ほど、最初に決めたことを簡単には変えにくいことがあります。
だからこそ、「もっと柔軟な性格になろう」とする必要はありません。
何を守りたいのか。変えてもよいものはどこにあるのか。そして、自分は何にこだわっているのか。
一つずつ分けて見ていけば、整理して扱うことのできるテーマです。
柔軟になることは、何でも変えることではない
柔軟になるというと、
「その場その場で考えを変えること」
「嫌になったらやめること」
「周囲に合わせること」
のように感じるかもしれません。
けれど、ここでお伝えしたい柔軟さは少し違います。
大切なのは、
目的は大切にしながら、そこへ向かう方法は変えてもよいと考えられること。
たとえば、
「今の仕事を長く続けたい」
という思いがあるとします。
そのために毎日遅くまで働くことを選んでいたとしても、疲れが大きくなってきたなら、
仕事を続けるという目的そのものを諦めるのではなく、
・仕事量を見直す
・人に任せられる部分を探す
・働く時間を変える
・優先順位を整理する
といった方法を考えることができます。
夫婦で穏やかに過ごしたいと思っているなら、すべて自分が調整することだけが方法ではありません。
好きなことを長く続けたいなら、以前と同じ頻度や同じやり方で続けなければならないわけでもありません。
大切にしたいものと、そのための手段を分けて考える。
この区別ができると、選択肢が増えていきます。

変化に合わせて考え直す3つの整理
1.まず「何を大切にしたいのか」を確認する
うまくいかなくなったとき、多くの人は最初に、
「では、どうすればいいのだろう」
と方法を考えます。
けれど、その前に確認したいのが、
そもそも、私は何を大切にしたかったのか
ということです。
たとえば、
仕事で成果を出したかったのか。
家族との時間を大切にしたかったのか。
経済的な安定がほしかったのか。
自分の専門性を深めたかったのか。
穏やかに暮らせる毎日にしたかったのか。
最初に立てた目標は、大切なものを実現するためにつくった一つの方法だったはずです。
ところが時間がたつと、いつの間にか「目標を達成すること」そのものが目的になってしまうことがあります。
だから、予定どおりに進まなくなったときほど、
「何のために、これをしようと思ったのだろう」
と一度戻ってみてください。
大切にしたいものが分かれば、方法を変えても、自分の軸まで失うわけではないと気づきやすくなります。
2.「事実」と「こうあるべき」を分ける
次に整理したいのが、今起きている事実と、自分の中の思い込みです。
たとえば、
「予定していた時間が取れなくなった」
というのは事実です。
一方で、
「それでも予定どおりやらなければならない」
というのは、一つの考え方です。
「相手から予定変更の連絡が来た」
という事実に対して、
「私が合わせるべきだ」
と考えているかもしれません。
「以前より疲れやすくなった」
という変化に対して、
「前と同じようにできなければいけない」
と思っていることもあります。
事実と考えが混ざっていると、選択肢は一つしかないように見えます。
けれど、
「実際に起きていることは何だろう」
「私はそこに、どんな『こうすべき』を足しているだろう」
と分けてみると、ほかの方法が見つかることがあります。
エトワールのセッションでも、すぐに「どう変えるか」を決めるのではなく、まず現在の状況と、その方が大切にしていること、そして自分に課している条件を分けて整理するところから始めています。
柔軟になるために、無理に考え方を変える必要はありません。
何が自分を動きにくくしているのかが分かるだけでも、選べる幅は変わってきます。
3.一つの正解ではなく、選択肢をいくつか持つ
私たちは困ったときほど、
「正解はどれだろう」
と、一つの答えを探したくなります。
けれど、人生や人間関係、仕事のことには、最初から唯一の正解が決まっていないことも多いものです。
そんなときは、
「今のやり方を続けるか、全部やめるか」
という二択ではなく、
その間にある選択肢を増やしてみます。
たとえば、
・回数を減らして続ける
・期間を決めて休む
・誰かに一部を任せる
・方法だけ変えてみる
・いったん試してから、もう一度考える
という方法もあります。
最初から完璧な答えを決めなくても構いません。
「今の自分には、こちらの方が合いそう」
というものを一つ試し、必要ならまた調整する。
こうした小さな修正を重ねられることも、柔軟さの一つです。
「決めたことを変える=失敗」ではない
途中で方向を変えると、
「せっかくここまで頑張ったのに」
「最初の判断が間違っていたのではないか」
と思うことがあります。
でも、その時点では、その選択が自分に合っていたのかもしれません。
状況も、自分自身も、時間とともに変わります。
以前は無理なくできていたことが、今は負担になることもあります。
逆に、以前は難しかったことが、今ならできるようになっている場合もあるでしょう。
だから、
以前の自分が決めたことを、今の自分が見直してもいい。
これは過去の自分を否定することではありません。
今の状況に合わせて、改めて選び直しているだけです。
一人で考えていると、元のパターンに戻りやすいこともある
「確かに、もう少し柔軟に考えてもいいのかもしれない」
そう気づいても、実際の生活に戻ると、
「でも、やっぱり私がやった方が早い」
「ここまで続けたのだから」
「今だけ頑張ればいい」
と、いつもの考え方へ戻ることがあります。
これは珍しいことではありません。
長い間使ってきた考え方や行動のパターンは、頭で理解しただけではすぐには変わらないからです。
特に、自分一人で考えていると、自分の中では当たり前になっている前提になかなか気づけません。
だから、こうしたテーマは「柔軟に考えよう」という知識だけで終わらせず、
実際の予定をどうするのか。
相手に何と伝えるのか。
どこまで引き受けるのか。
予定が崩れたとき、何を基準に決め直すのか。
というところまで、生活に落とし込むことが大切です。
エトワールでは、何でも気にしない人になることや、迷わず決断できる強い人になることを目指しているわけではありません。
その方が大切にしたいものや、生活、仕事、人間関係を確認しながら、無理なく続けられる「その人なりの柔軟さ」を一緒に探していきます。
今日の小さな行動:「変えたくないもの」と「変えてもいいもの」を一つずつ書く
最近、
「なんだかうまくいかない」
「以前より重くなってきた」
と感じていることがあれば、一つだけ思い浮かべてみてください。
そして、次の二つを書いてみます。
「この中で、本当に大切にしたいものは何だろう」
「そのために、変えてもよいものは何だろう」
たとえば、
大切にしたいのが「仕事を続けること」なら、変えてもよいのは「すべて自分でやること」かもしれません。
「家族との関係」を大切にしたい場合は、「いつも自分が調整役になること」を見直すこともできます。
また、「好きなことを続けること」は残しながら、「以前と同じペースで続けること」を変えてもよいでしょう。
そんなふうに分けてみるだけでも構いません。
大切なものまで手放す必要はありません。
むしろ、本当に大切なものを守るために、方法を変える。
そう考えてみると、少し違った選択肢が見えてくるかもしれません。
柔軟になれたサインは、大きな変化だけではない
柔軟さは、人生を大きく変えたときだけに表れるものではありません。
たとえば、
・予定が変わっても、必要以上に自分を責めなくなった
・「今回は別の方法でやってみよう」と思えるようになった
・相手の希望だけでなく、自分の状態も確認するようになった
・一度決めた予定でも、今の自分に合わせて見直せるようになった
・「続けるか、やめるか」以外の方法を考えられるようになった
・うまくいかなかったとき、失敗ではなく調整だと思えるようになった
こうした小さな変化も、十分に柔軟さが育っているサインです。
変化に強い人とは、何が起きても動じない人ではないと思います。
状況が変わったときに、自分が大切にしたいものへ戻りながら、そのときの自分に合う方法を選び直せる人。
そんな柔軟さがあると、予想外の出来事が起きても、すべてが崩れてしまったようには感じにくくなります。
一人で整理するのが難しいときは
「本当は変えたいけれど、何を変えればよいのか分からない」
「今までの方法では苦しいけれど、やめたいわけでもない」
そんなときは、無理に答えを出そうとしなくても構いません。
コーチングでは、
何が起きているのか。
何を大切にしたいのか。
自分は何にこだわっているのか。
何なら変えられそうか。
実際の生活では、どのように行動するのか。
という順番で整理していくことができます。
柔軟になることは、自分を別の人に変えることではありません。
今まで大切にしてきたものを持ちながら、これからの自分に合う方法へ整え直していくことです。
まずは今日、一つだけ。
「これは、本当に変えてはいけないものだろうか」
と問いかけてみてください。
そこから、新しい選択肢が見つかるかもしれません。
エトワールのサービス内容は「サービス」ページでご覧いただけます。
一人で整理することが難しいと感じる方には、現在の状況をお聞きする無料相談30分もご用意しています。

> 



