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年末のザワつきは、手放していい|今年を締めくくる“手放し”の対話

2025.12.28

こんな人へ:50代前後、仕事も家のことも抱えながら、年末になると気持ちがザワつきやすい人へ。
今日持ち帰れること:今年を締めくくるための「手放し」を、1行で見つける方法。

年末が近づくと、理由のわからないザワつきが出てくることがあります。
やることは増えるし、会う人も増える。家のことも、気遣いも、いつもより多い。
それなのに心は、ふっと空白ができて、そこに「このままでいいのかな」が忍び込む。

そんなとき、多くの人は“整える”方向へ頑張ろうとします。
片付ける、計画を立てる、反省する、来年の目標を決める。
もちろんそれが合う日もあるけれど、年末のザワつきって、努力で押さえ込もうとすると、逆に強くなることもあります。

コーチングの場でよく起きるのは、「何かを足す」ではなく、“握りしめているものに気づく”だけで、呼吸が戻る瞬間です。
手放しは、派手な決断ではありません。
むしろ、ほんの小さな“ゆるめ”です。

たとえば、こんな握りしめ方。

  • ちゃんとしなきゃ
  • いい娘(いい妻、いい人)でいなきゃ
  • 今年のうちに片付けなきゃ
  • 期待に応えなきゃ
  • 決めなきゃ(行く?行かない?やる?やらない?)

年末は特に、これらが一気に押し寄せます。
そして気づかないうちに、自分の心のスペースが削られていく。

私も以前は、年末になると「ちゃんと終わらせる」ことに力が入りすぎていました。
会う予定も、家族のことも、どこかで“理想の私”に合わせようとして、終わったあとにぐったりする。
でも、あるときから練習していることがあります。
それは、「いい人で終わらない」というより、「自分を守る選択を、悪いことにしない」こと。

優しさは、距離を取る形でもいい。
決めない、を選ぶ日があっていい。
“今は無理しない”が、いちばん誠実な日もあります。

年末に必要なのは、完璧な計画より、ひとつだけの手放しかもしれません。

今日できること

もしよかったら、今夜か明日、メモにこう書いてみてください。
「今年の私が手放していいものは、____。」
空欄に入れる言葉は、立派じゃなくて大丈夫。短くていい。

例)
「ちゃんとしなきゃ」
「全部わかってもらおうとすること」
「罪悪感」
「無理に会うこと」
「決めなきゃ、の焦り」

書いたら、最後にもう一行。
「それを手放したら、私は____を大事にしたい。」
こちらも一言で十分です。

不思議だけど、言葉にすると“握りしめ”が見えるようになります。
見えると、少しゆるむ。
ゆるむと、切り替えが起きる。
年末のザワつきは、あなたを責めるためじゃなくて、「もう少し軽くなっていいよ」というサインなのかもしれません。

もし、ひとりで書くのが難しかったり、何を手放したいのかが言葉にならないときは、対話の場を使うのもひとつの方法です。
よかったら、プロフィール/サイトのお問い合わせから、いまの状況をひとこと送ってくださいね。