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1on1が続かない組織で起きている“3つのズレ”|「形だけ」で終わらせない整え方

2026.02.10

1on1が続かない原因は、忙しさややる気だけではありません。多くの場合、「目的・責任・時間」のズレが重なって、形だけの運用になっていきます。

こんな組織・管理職の方へ

  • 1on1を始めたのに、いつの間にか頻度が落ちてきた
  • 毎回、報告で終わってしまう(相談が出てこない)
  • 上司も部下も「やったのに前に進まない」感じがある
  • 仕組みを変えたいけど、現場の負荷は増やしたくない

この記事でお伝えすること

1on1が続かない原因は、忙しさややる気だけではありません。多くの場合、現場に「目的・責任・時間」のズレが起きて、報告会化や受け身化、後回しが重なります。

この記事では、続かない組織で起きやすい“3つのズレ”と、負荷を増やさず整える小さな型をまとめます。


1)1on1が“形だけ”になってしまうとき、現場では何が起きている?

1on1が形だけになっていくとき、現場ではこういうことが起きがちです。

  • 何を話す場かが曖昧で、毎回「何から話そう…」になる
  • 上司が頑張って答えを出すほど、部下が受け身になる
  • 宿題が増えて、次回が重くなる
  • 忙しいほど後回しにされて、優先度が下がって見える

この状態だと、1on1は「育成の時間」より、増えるタスクに近づきます。
続かなくなるのは、誰かのやる気が足りないからではなく、自然な流れでもあります。

まずは、「続けるほど軽くなる形」に整える。
ここが入口です。

1on1が続かない原因は、3つのズレに整理すると見えやすくなります。


1on1が続かない原因(目的・責任・時間のズレ)を整理する1on1のイメージ

2)1on1が続かない原因は“3つのズレ”

1on1が続かない原因は、この3つのズレに整理すると見えやすくなります。

ズレは、能力の問題ではなく 設計のズレ です。
整えれば、十分に回り始めます。

原因① 目的のズレ:報告会になっていない?

上司は「進捗確認」
部下は「相談したい」
このズレがあると、会話の入り口から噛み合いません。

よくあるサイン

  • 冒頭がいつも「で、進捗どう?」から始まる
  • 部下が報告モードになり、本音や論点が出にくい
  • 結局、詰まり(迷い・不安)が置き去りになる

目的が揃わないと、1on1は「話したのにスッキリしない」時間になりがちです。


原因② 責任のズレ:上司が抱えすぎていない?

上司が丁寧なほど、起きやすいズレです。
良かれと思って解決へ引っ張る。
でもその結果、部下の中に「自分で決める力」が残りにくくなります。

よくあるサイン

  • 1on1が「上司のアドバイス」で埋まる
  • 次回までに動けず、また同じ話題になる
  • 上司も部下も、少し疲れていく

育成に必要なのは、正解を渡すことより、本人が“次の一手”を決めて動ける形を作ること。
そのために、責任(決める位置)を揃えます。


原因③ 時間のズレ:後回しが続いていない?

1on1は緊急ではないので、忙しいほど削られます。
そして削られるほど、現場にはこう伝わりやすいです。

「1on1は、そこまで大事ではない」

よくあるサイン

  • 直前リスケが続く
  • 30分が10分になり、報告だけで終わる
  • 空いた枠に入れる“空き枠扱い”になる

内容を良くする前に、まず「扱い(優先度)」を整える必要が出てきます。


3)整えるなら、まずここだけ(現場で回る“小さな型”)

忙しい現場ほど、1on1が続かない原因は気合いより“型”で整えるほうが早いです。大きな制度変更より、小さな型が効きます。
「もし〜なら、こうする」を揃えると、現場は動きやすいです。


型① 目的を揃える:冒頭30秒を固定する

最初の30秒だけ、毎回これを言う(聞く)と決めます。

  • 「今日は、この時間で 何を決めて終わりたい?
  • 「いま一番整理したいのは どこ?
  • 「報告より、詰まりの整理 を優先しよう」

これだけで、“報告会化”が起きにくくなります。


型② 責任を揃える:上司は「答え」より「問い」を渡す

答えを出したくなる場面ほど、問いに切り替えます。

  • 「選択肢は何がある?」
  • 「どれを選ぶ?その理由は?」
  • 「最初の一手を“最小”にすると、何になる?」

そして最後は必ず、本人の言葉でまとめます。

  • 「次回までにやる一手は何?いつやる?」

“受け身”が減ると、次回が軽くなって続きやすくなります。


型③ 時間を揃える:長さより「固定」を優先する

1on1を定着させる固定運用(隔週・毎週で予定を押さえる)のイメージ

忙しい組織ほど、「長く」より「固定」が効きます。

  • 毎週/隔週の 同じ曜日・同じ時間 に固定
  • 25分でもOK(むしろ続きやすい)
  • リスケは「同週内で取り直す」をルールにする

1on1の優先度は、言葉より“扱い”で伝わります。


4)ミニ事例:報告会から「意思決定の場」へ戻したら、自然に続き始めた

あるチームでは、1on1をしていても進捗確認が中心で、「やった感はあるのに、前に進まない」状態が続いていました。

変えたのは、大きな改革ではなく、たった2つです。

① 冒頭30秒:目的を固定
「今日は報告より、詰まりを整理して 次の一手を1つ決めよう

② 終わり1分:意思決定を固定
「次回までにやる一手は何?いつやる?」

すると、1on1が“会話”ではなく“意思決定の場”になり、重さが減って、自然に続くようになっていきました。


5)チームで揃えるチェックリスト

1on1が続かない状態を見直すチェックリスト(点検と改善)のイメージ
  • □ 冒頭30秒で「今日は何を決める?」を固定している
  • □ 報告より「詰まりの整理」を優先している
  • □ 上司は答えより問いを使い、最後は本人が次の一手を言う
  • □ 長さより固定(25分でもOK)で運用している
  • □ リスケは同週内に取り直すルールがある

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