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本音の見つけ方|迷ったときは感情を整えてから答えを出す

2023.11.17

「本当はどうしたいんだろう」

そう考えているのに、考えれば考えるほど分からなくなることがあります。

行きたい気持ちもある。でも、行きたくない気持ちもある。

続けたい。でも、もう疲れたとも思う。

断りたい。でも、相手をがっかりさせたくない。

どちらも自分の中から出てくる気持ちだからこそ、「結局、私の本音はどっちなの?」と迷ってしまうのです。

そんなとき、さらに考えて答えを出そうとすると、かえって迷いが深くなることがあります。

本音の見つけ方で大切なのは、たくさん考えることよりも、まず今の感情や状態を整理することです。

今回は、本音が分からなくなったときに、感情を整えながら自分の答えを見つけていく方法についてお伝えします。

こんな人へ

何かを決めようとすると、考えすぎてしまう方へ。

自分の気持ちより、周囲の期待や相手の反応を先に考えてしまう方へ。

「本当は嫌なのかな」「ただ疲れているだけなのかな」と、自分の気持ちが分からなくなる方へ。

決めたあとも、「あれでよかったのかな」と何度も考え直してしまう方へ。

仕事、家族、人間関係、これからの生き方など、簡単には答えを出せないことが増えてきた40代、50代の女性にも届けたい内容です。

今日持ち帰れること

まず、本音が分からなくなるのは、優柔不断だからでも、自分の軸がないからでもないと分かります。

次に、感情、思考、事実を分けて見ることで、迷いを整理する方法が分かります。

そして最後に、頭の中で見つけた答えを、実際の生活や行動へ落とし込むための考え方をお伝えします。

本音が分からなくなるのは、性格の問題ではない

本音がなかなか分からないと、

「私は決断力がないのかもしれない」

「もっと自分の軸を持たなければ」

「どうしてこんな小さなことで迷うのだろう」

と思ってしまうことがあります。

けれど、本音が見えにくくなる背景には、性格だけではなく、さまざまな要素が重なっています。

たとえば、

・相手を傷つけたくない
・失敗したくない
・後悔したくない
・期待に応えたい
・ここまで続けてきたものを手放すのが怖い
・将来が不安
・今、とても疲れている

といったものです。

つまり、本音だけを探そうとしても、そこには不安や責任感、疲れ、周囲への配慮など、いろいろな声が一緒に混ざっています。

だからこそ、

「私の本音は何?」

と問い続けるだけでは、なかなか答えが出ないのです。

これは性格の問題ではありません。

今、自分の中で何が起きているのかを分けて見ることで、整理して扱っていけるテーマです。

本音は、いつも一つとは限らない

もう一つ知っておきたいのは、相反する気持ちがあるからといって、どちらかが偽物とは限らないということです。

「仕事を続けたい」と「少し休みたい」。

「家族を大切にしたい」と「一人になりたい」。

「誘われてうれしい」と「今日は行きたくない」。

どちらも、その時の自分にある正直な気持ちかもしれません。

私たちはつい、

「本音は一つのはず」

「本当の自分なら、迷わず答えられるはず」

と考えます。

けれど、実際の生活ではそんなに単純ではありません。

40代、50代になれば、仕事だけでなく、家族、自分の健康、これからの生活、人との関係など、同時に大切にしたいものが増えていることもあります。

だから必要なのは、どちらかの気持ちを消すことではなく、

「私は何を感じていて、そのうえで今は何を選びたいのか」

を整理することです。

本音を見つけるための3つの整理

1.まず、答えを出すことを止める

迷っているときほど、

「早く決めなければ」

「ちゃんと答えを出さなければ」

と思います。

けれど、この「早く決めたい」という焦りそのものが、本音を見えにくくしていることがあります。

たとえば、誰かから誘われたとき。

本当は少し疲れているのに、

「断ったら悪いかな」

「せっかく誘ってくれたし」

「今断ったら、もう誘ってもらえないかも」

と考え始める。

すると、いつの間にか、

「行きたいかどうか」

ではなく、

「どうしたら問題が起きないか」

を考え始めています。

こういうときは、無理に本音を探すより、

「今はまだ決めない」

という選択をしてみてください。

今日決めなくてもよいことなら、一晩置いてみる。

返事を急がなくてもよければ、「少し予定を確認してから返事します」と伝える。

考えることから一度離れて、散歩をする、お茶を飲む、眠る。

答えを出すためではなく、まず自分の状態を落ち着かせます。

窓辺のやわらかな光の中、花瓶の花とカップ、ノートが置かれた静かなテーブル

2.感情・思考・事実を分けてみる

次に、自分の中で起きていることを分けてみます。

たとえば、

「この仕事を辞めた方がいいのかな」

と迷っているとします。

そのとき、ひとまとめにして考えず、

事実
最近、残業が増えている。

感情
疲れている。少し腹が立っている。不安もある。

頭に浮かんでいること
「このままずっと続くのではないか」
「もう辞めるしかないのではないか」

本当に大切にしたいこと
仕事そのものは嫌いではない。
でも、今の働き方は続けたくない。

このように分けてみると、

「仕事を辞めたい」

と思っていたものが、

「今の働き方を変えたい」

だったと気づくことがあります。

逆に、何度整理しても「もう離れたい」という気持ちが残ることもあります。

どちらが正しいということではありません。

大切なのは、感情が大きく動いている状態で、すべてを一つの結論にまとめてしまわないことです。

感情を整えるとは、ネガティブな感情をなくすことではありません。

「私は今、不安なんだな」

「かなり疲れているな」

「相手に嫌われるのが怖いんだな」

と認識し、その感情と結論を分けて考えられる状態に戻していくことです。

エトワールのセッションでも、すぐに「では、どうしますか?」と答えを求めるのではなく、まず、

「実際に何が起きているのか」

「それについて、何を感じているのか」

「頭の中では、どんな言葉が繰り返されているのか」

「自分の希望と、周囲への配慮がどこで混ざっているのか」

を一緒に整理するところから始めています。

無理に強くなったり、迷わない人になったりすることが目的ではありません。

その方の生活や関係性、今の心身の状態に合った整理の仕方を見つけていきます。

3.落ち着いたところで「今はどうしたい?」と聞く

少し感情が落ち着いてきたら、改めて自分に聞いてみます。

「正解は何?」

ではなく、

「今の私は、どうしたい?」

と。

ここで大切なのは、「一生変えない答え」を出そうとしないことです。

今は行かない。

今回は断る。

あと3か月だけ続けてみる。

今日は何も決めない。

一度話し合ってから考える。

まず仕事量を減らせないか相談する。

そんな答えでも構いません。

本音というと、人生を変えるような大きな答えを想像するかもしれません。

けれど実際には、

「今日は家で静かにしていたい」

「これは今の私には多すぎる」

「この人とは、少し距離を置きたい」

「これはまだ続けたい」

といった、小さくて静かな感覚として現れることもあります。

大きな決断より、こうした小さな感覚を丁寧に扱うことが、自分に合った選択につながっていきます。

感情を整えることと、感情のまま決めることは違う

ここで混同しやすいのが、

「自分の感情を大切にするなら、感じたまま行動すればよいのでは?」

ということです。

感情は、自分の状態を知る大切な手がかりです。

一方で、感情が動いた瞬間の結論が、いつも自分にとって最善とは限りません。

腹が立った瞬間には、

「もう関わりたくない」

と思うかもしれません。

不安が強いときには、

「やっぱり何も変えない方がいい」

と思うかもしれません。

疲れている日は、普段なら楽しめることまで嫌に感じることもあります。

だから、

感情を無視するのでもなく、

感情のまま即決するのでもなく、

「まず感じていることを受け止め、そのあとで選ぶ」

という順番が大切です。

一人で考えていると、元の答えに戻りやすいこともある

一度、

「本当は少し休みたい」

「これはもう引き受けたくない」

「今までと同じ関わり方は続けたくない」

と気づいても、時間が経つと、

「でも、私がやった方が早いし」

「相手も悪気はないから」

「これくらい我慢すればいいかな」

と元の考え方へ戻ることがあります。

長い間続けてきたパターンほど、一度気づいただけですぐ変わるものではありません。

特に、自分よりも周囲を優先することが当たり前になってきた人は、一人で考えているうちに、いつの間にか「相手にとって都合のよい答え」を自分の答えだと思ってしまうことがあります。

だから、必要であれば、安心して整理できる場を持つことも一つの方法です。

誰かに答えを決めてもらうためではありません。

自分の感情と、相手の事情と、現実的な条件を分けながら、自分で選べる状態に戻るためです。

気づいた本音を、生活や言葉に落とし込む

本音が見えても、そこで終わりではありません。

実際の生活では、

「では、どう伝えるのか」

「何を変えるのか」

「どのくらい距離を取るのか」

まで考える必要があります。

たとえば、

「今日は行きたくない」と分かったなら、

無理をして参加するのではなく、

「今回はお休みします。また次の機会に」と伝えてみる。

「仕事そのものではなく、仕事量が苦しい」と分かったなら、

いきなり辞めるか我慢するかの二択にせず、まず量や役割を調整できないか考えてみる。

「家族を嫌いなのではなく、一人になる時間が必要」と分かったなら、

関係を切るのではなく、一人で過ごす時間を具体的に確保する。

こうしたテーマは、知識として理解するだけでなく、自分の生活、言葉、予定、人との距離感へ落とし込んで初めて変化につながります。

エトワールでは、気持ちを整理して終わるのではなく、

「では、現実の生活では何を変えるのか」

「どんな言葉なら、その人らしく伝えられるのか」

「無理なく続けられる距離はどのくらいなのか」

まで一緒に考えていきます。

強く言える人になる必要はありません。

その人が大切にしたい関係や生活を残しながら、無理の少ない方法を探していきます。

今日の小さな行動:「答え」ではなく3つを書いてみる

今、迷っていることがある方は、すぐ答えを出そうとせず、ノートやスマートフォンのメモに、次の3つを書いてみてください。

1.実際に起きていること

解釈を入れず、できるだけ事実だけを書きます。

2.それについて感じていること

不安、怒り、寂しさ、疲れ、うれしさ、安心など、複数あって構いません。

3.本当はどうなったら少し楽なのか

「どうすべきか」ではなく、「どうなったら少し楽か」で考えてみます。

すぐに明確な本音が出てこなくても大丈夫です。

「今は分からない」

というのも、その時点での大切な情報です。

分からないまま少し置いておくことで、後から静かに答えが見えてくることもあります。

本音が見え始めているサイン

本音が見えるというのは、いつも「これだ!」と確信できることではありません。

むしろ、

・すぐに返事をしなくなった
・「今は決めない」を選べるようになった
・自分が疲れていることに気づけるようになった
・相手の希望と自分の希望を分けられるようになった
・「嫌い」ではなく「少し離れたい」と細かく分かるようになった
・大きな決断をする前に、小さく調整できるようになった
・決めたあと、何度も自分を説得しなくてよくなった

そんな小さな変化として現れることがあります。

迷わなくなることがゴールではありません。

迷ったときに、自分の状態を確認し、整理して、自分で選べること。

それが、自分の本音を大切にするということなのだと思います。

一人で整理するのが難しいときは

本音が見えにくくなっている背景には、目の前の出来事だけでなく、仕事、家族、人間関係、健康、これまで担ってきた役割など、いくつもの要素が関わっていることがあります。

そのため、一人で考え続けても同じところを何度も行き来してしまうことがあります。

そんなときは、最初から答えを決めようとしなくても大丈夫です。

コーチングでは、

今、何が起きているのか。

何を感じているのか。

どこまでが自分の気持ちで、どこからが周囲への配慮なのか。

本当は何を大切にしたいのか。

現実の生活では、何から変えられそうなのか。

という順番で整理していくことができます。

本音を見つけることは、自分勝手になることでも、何でも自分の思いどおりにすることでもありません。

自分の気持ちも、相手との関係も、現実の生活も大切にしながら、自分で納得して選べる状態へ戻っていくことです。

まずは今日、迷っていることの「答え」を考える代わりに、

「私は今、何を感じているんだろう」

と確認してみてください。

そこから、本音が少しずつ見え始めるかもしれません。

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